お寿司や刺身イカを食べる際、イカソーメンのように細かく刻まれていたり、切り身の場合は細かな飾り包丁が入れられ、見栄えがとても美しくされています。しかしこの飾り包丁は、見栄えを良くするために入れられているのではありません。

イカと寄生虫

じつはイカには高確率で「アニサキス」という細長い寄生虫がいるのです。このアニサキスを人間が食べてしまうと強烈な食中毒を引き起こしてしまいます。アニサキスによる食中毒搬送は、年間で2000〜3000件にものぼります。

このアニサキスは、高温で加熱するか、冷凍することで死滅します。また、その胴体を切ってしまうことで殺すことができます。

そうです、イカに飾り包丁が入れてある理由は、アニサキスによる食中毒を予防するための目的があるのです。

しかし飾り包丁が入っているということは、冷凍モノではない新鮮なイカである証拠ともいえます。回転寿司などでは切れ目のないイカを食べることができますが、これは一度冷凍しているため、食中毒の心配はないというわけです。