ラッコが貝を主食とする理由
お腹の上でカンカンと石で貝を割る姿が印象的なラッコ。霊長類以外の哺乳類では珍しく、道具を使うという知能を持っている生き物です。ラッコはイタチ科の仲間で、海で生きる選択をした種になりますが、思いのほか泳ぎは苦手です。
ラッコの泳ぎ
確かにラッコのイメージは海の上を浮かんで漂っている姿が思い浮かびます。体表には8億本の毛が生えており、水の中で暮らすための撥水性や断熱性を兼ね備えており、常に水に触れていても苦ではありません。
しかし問題は泳ぎです。水中では時速9kmで泳ぐことが出来ますが、潜水時間が1分〜1分半程しか出来ないため、獲物を執拗に狙うということができません。
ラッコが主食を貝や甲殻類としているのも、魚が嫌いなわけではなく、魚を獲るのが苦手だからなのです。実際、魚を捕らえることが出来た場合は魚を食べますし、時としては海鳥も捕らえて食べるという肉食ぶりを見せます。