布団といえば「羽毛布団」と「羽根布団」がありますが、羽毛布団はどちらかと言えば高級なイメージが強いです。高いものでは数十万円もする羽毛布団がありますが、一方で羽根布団は数千円で買えてしまうリーズナブルな布団です。この二つ、何が違うのでしょうか。

どちらも同じ鳥の羽を使っている

真冬の湖に白鳥が優雅に泳ぐ姿が見られますが、彼らが凍えないでいられるのは、その羽の構造のおかげなのです。布団に使われる羽はいずれも白鳥のような水鳥の種類の鳥で、アヒルやガチョウの羽が用いられ、高い断熱性と撥水(はっすい)性を持ち合わせています。

しかし羽毛と羽根では羽の種類が違います。羽毛は鳥の胸辺りに生えている羽で、水面と接する面になります。その毛は芯がなくフワフワとしており、空気を多く含むことが出来るため軽くて高い断熱性があります。一方の羽根とは翼に生えている羽のこと。こちらは一本一本に芯があり、フワフワとして弾力性もなければ、断熱性も低いのです。

より分かりやすくするためには英語表記に直してみると良いかも知れません。羽毛はダウン、羽根はフェザーとなります。ダウンジャケットなどにも使われる通り、ダウン(羽毛)は暖かさを求めるための衣類などに多く使われます。

羽毛は羽根に比べて一体の鳥から採取できるのはおよそ5~10gとされているので、その貴重さが分かります。そのため、100%羽毛布団などは超高級布団として販売されているのです。