火事の際に使用される水道料金は誰が支払う?
日本の火災では東京都が最も多く、日本全国では年間5万件以上もの火災が発生しています。消火には大量の水が必要になりますが、その水道料金は火災を引き起こした本人が支払わなければいけないのでしょうか?
消火にかかる水量
消防車には水が入ったタンクを予め装備しているものと、消火栓から水を汲み上げて放出する二つのタイプに分かれます。この両者で放出できる水の量は違いますが、平均して毎分2000リットルもの水が放出されます。2000リットルがどのくらいの量なのかパッと想像出来ませんが、一般的なお風呂の浴槽の大きさが250リットルなので、わずか8秒足らずで浴槽を一杯にするだけの水量というと分かりやすいでしょう。
水道法
日本には水道法という法律があり、消防車が使用する消火栓の設置も、この水道法によって定められているものです。この水道法 第24条には「公共の消防用に使われた水は、料金を請求してはいけない」とあり、消火には使われた水道料金は火事を引き起こした張本人でも消防署でもなく、水道会社が負担する決まりになっているのです。
しかし例外もあり、例えば東京都であれば地方公営企業法に則ったルールにより、消防庁が費用を負担しています。