辛いものを食べるとなぜ鼻水が出る?
ラーメンや鍋など、熱いものを食べると体の防御反応によって鼻水が出ます。運動をしていて体を冷やすために汗が出るのと同じ原理です。では辛いものを食べて鼻水が出るのはどういったメカニズムなのでしょうか。
辛さと自律神経
辛さによって鼻水が出てくるのは、体の中の自律神経が関係しています。自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するための神経系で、体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経があります。この内、鼻水の量をコントロールしているのは副交感神経です。
辛いものを食べると、舌と胃粘膜にある辛味に対するセンサーが反応し、交感神経と副交感神経が両方とも活性化します。交感神経の働きで、汗が出る一方、副交感神経の作用によって、唾液や消化液、そして鼻水の分泌が増えるのです。
辛さの刺激によって鼻水が増えるこの現象は「味覚性鼻炎」と呼ばれます。ただしこの反応は個人差があり、汗が多く出る人もいれば、鼻水ばかりが出る人もいます。もちろん両方出る人もいます。