今でこそ泳法の一つとしてバタフライの種目が用意されていますが、バタフライが誕生したのは1928年のことで、当時は平泳ぎをいかに速くするかを目的として考えられた泳法でした。

バタフライの誕生

当時、平泳ぎの泳法ルールは「うつぶせで、左右の手足の動きが対称的な泳法」と定められていました。そこで1928年のアムステルダムオリンピックにて、ドイツのエーリッヒ・ラーデマッハー選手が、現在のバタフライに似た泳法で平泳ぎ競技に出場し、銀メダルを獲得しました。

この好成績を知った多くの水泳選手は、この泳法を真似しだしました。1952年のヘルシンキオリンピックでは、ほとんどの選手が平泳ぎ競技でバタフライの手の掻きを用いるようになったことから、次の1956年のメルボルンオリンピックから、平泳ぎ競技でバタフライ泳法をすることが禁じられ、独立した種目として扱うようになったのです。