水泳の自由形は、全く自由ではない
水泳の自由形とは、読んで字のごとく「どの方法で泳いでもよい」とされるものです。しかし競技の内容を見てみると、ほぼ全ての選手がクロールで泳いでいます。それはその泳ぎ方が最も速いからにすぎません。ではルール上ではどこまでが許される行為なのでしょうか。
自由ではない自由形
水泳(競泳)競技の種目の中に、実はクロールという種目がないことはお気付きでしょうか?自由形、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの四種に加え、これらを順に行うメドレーリレーしかないのです。しかもメドレーリレーに含まれる自由形は、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライの三種類以外で泳ぐ必要があるため、実質はクロールのみしか残されていないのです。
しかし泳ぎ方は何もこれだけではありません。日本古来の古式泳法や、犬かきだって立派な泳ぎ方の一つです。いっそのこと泳ぐのをやめて、舞い踊りながらゴールを目指すのもいいかも知れません。しかしながら一体どこまでが許される行為、泳ぎ方?なのでしょうか。
自由形のルール
水泳のルールでは次のようにあります。
- 足はついても失格とはならない。
- 足をついてから再び泳ぎだす際には、プールの底を蹴ってはならない。
- 歩いてはならない。
つまり古式泳法や犬かきはルール違反にはなりませんが、プールを歩いてしまっては失格となってしまうのです。プールの面を蹴ってもいいのはあくまでもターンの時のみ。再び泳ぎだす際もプールの底を蹴ってはいけないというから難易度が高そうです。
とはいえ、どんな泳ぎ方をしても良いからと言って、わざと遅い泳ぎ方をする選手はいないでしょうし、最下位が決定的になったと言えども、シンクロナイズドスイミングのように舞い踊りながら泳ぎ切る選手も表れることはないでしょう。