子どもの頃にハチに刺されたことがあり、友達が冗談半分で「オシッコをかけると治るって」と言ってきたことがありました。この迷信は全国にひろく広まっているようで、幼少期に同じような話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

なぜこの迷信が生まれたのか

オシッコにはアンモニアが含まれています。このアンモニアが消毒の作用を起こすことで、ハチに刺された患部の毒を解毒できるということで生まれた迷信です。

確かにアンモニアには消毒の作用がありますが、それはアリの毒素である「蟻酸」に対してのみです。そもそもアンモニアは体内で尿素に変わって排出されるもので、患部にオシッコをかけても何の効果も期待できない上、炎症が酷くなる恐れがあります。また、刺された部分に口をあてて毒を吸い出す行為も行ってはいけません。だ液で毒がとけ、口内にしびれなどが発生する危険性があるのです。

ハチに刺されたらどうしたら良い?

まずは患部を指などで絞るようにして毒をなるべく外へ排出します。そして、流水で洗い流しましょう。ハチの針が残っている場合はピンセットなどで摘出します。

その後はできる限り患部を冷やしてください。冷やすことで血管が収縮し、毒が体内へ回りづらくなります。これらの応急処置が終わったら、すぐに皮膚科を受診することをオススメします。