建築中に火災が起きたら誰がお金を支払うの?
夢のマイホーム、ウキウキ気分で家が完成していく様子を毎日のように足繁く観察しに行く方も多いでしょう。しかしある日突然、見に行った自分の家が全焼していたとしたら……。燃えてしまったものは戻ってはきませんが、建て替えるための代金はまた自分で支払う必要があるのでしょうか?
マイホーム建設の責任範囲
民法で定められているところによると、施工業者(大工さん)は依頼された建物を完成させる義務があり、引き渡しと同時に代金を請求できることになっています。つまり建設中に火災や損壊などによって建て替えが必要になった場合は、施工業者負担になるのが一般的です。こういった不慮の事故のために、施工業者は「建設工事保険」や「火災保険」に加入していることがほとんどです。
しかし民法はあくまでも原則であり、施工業者と依頼主の間の契約書に「依頼主(建築主)が負担する」と書かれていれば、そちらが優先されてしまいますので、細かい字で書かれているからといって、契約書の内容を読んだふりをするのは不利益になりかねます。
また、火災は施工業者の責任範囲になってきますが、地震や水害などの自然災害に関しては「建設工事保険」は対象外となっており、ほとんどの場合は依頼主が負担することになります。