北太平洋全域、そしてグリーンランド近辺の海域に生息するニシオンデンザメは、最大7.3mにも成長する大型のサメです。サメといえば俊敏な動きで獲物を捕獲するような印象がありますが、ニシオンデンザメはスローライフなサメといわれています。

世界一遅く、長生きな魚類

非常に寒い地域に生息しているため筋肉の収縮速度が遅く、大型魚類の中でも群を抜いて動きが遅く、泳ぐ速度は時速1kmとかなり消極的です。そのため「世界一のろい魚」と称されています。

獲物を狩るにしろ、基本的には待ち伏せなどの作戦をとることが多いですが、体が大きいために様々な個体を標的とします。アザラシやトナカイ、ホッキョクグマの骨が胃の中から発見されたこともあり、時には人間の骨も出てくるとか。

そんなスローライフな生活を送っているせいか、寿命も非常に長く、高齢なものでは400歳まで生きることも珍しくありません。また、性成熟して大人になるまでには150年かかるともいわれています。