季節の変わり目になると渡り鳥はキレイなV字編成で上空を飛行していきます。渡り鳥の多くは中型~大型の鳥で、空気の抵抗を多く受けてしまうため、少しでもエネルギーを節約するために、空気抵抗の最も少ないV字編成で飛行しているのだとか。この他にも渡り鳥には優れた能力があります。

不眠不休で挑む超長距離移動?

渡り鳥の種類によって異なりますが、最も移動距離が長いとされる種族は小型の鳥のキョクアジサシで、グリーンランドと南極の間を往復することが確認されており、その距離はなんと8万kmとされています。

次に連続最長飛行の記録を持つのがオオソリハシシギという鳥。この鳥は休むことなく1万1千kmの距離を飛行し、太平洋を横断します。

渡り鳥がこんなにも長距離を移動できるのは、前述したV字編成のおかげもさることながら、完全な睡眠を取る必要がないところにあります。渡り鳥は生物では非常に希少な半球睡眠が出来る生物なのです。半球睡眠とは、片方の目をつぶる事によって片方の脳を休ませ、それを交互に行うことで睡眠をとるという行動です。

このおかげで渡り鳥は不眠不休で長距離の飛行を可能にしているのです。ちなみにイルカも渡り鳥と同様、半球睡眠が行える生物です。