長い胴体に無数の足が生えている見た目の気色悪さから、苦手な方も多いでしょう。家の中にまで入ってくることもあり、専用の駆除剤も販売されています。そんな「ムカデ」と「ヤスデ」ですが、一目でどれがどれだか見分けがつきますか?

ムカデとヤスデは全く違う昆虫

どちらも特徴的なのは、先に述べた通り長い胴体に無数の足が生えていることです。しかしよく観察してみると、その生態は全く異なります。

ムカデ

ムカデは漢字で「百足」と書きますが、体の大きい種では100本以上の足が生えている種も珍しくありません。食性は肉食で、クモやミミズや他の小さな昆虫などを食べます。基本的に毒を持っており、噛まれると激しい痛みを伴います。

大きい種では体長が60cmほどのものもおり、ヤスデに比べるとかなり大きいです。

ヤスデ

英名では「ミリピード(千の足)」と呼ばれるように、ムカデと同じく足をたくさん持った昆虫です。食性は草食で、土壌の有機物や枯葉とそこにつく真菌類を食べています。毒がないために噛まれても激しい痛みが続くことはありませんが、危険を察知すると体液を出し、その体液に触れてしまうと痛みが生じることがあります。

一瞬で見分けるポイント

見分ける際の最大の特徴はやはり足にあります。ムカデの足は一つの節に一本の足が生えていますが、ヤスデは前方の数本を除き、一つの節から2本ずつ足が生えています。同じ大きさの種であれば、ヤスデはムカデより単純に2倍の足の数を持っているといってもいいでしょう。