東太平洋上の赤道下にある世界遺産の諸島「ガラパゴス諸島」。他の地域にはいない、独自の生物が多く存在することから「進化の島」とも呼ばれています。珍しい生物がたくさん生息していますが、中でも世界でここだけにしかいない鳥類、「ハシボソガラパゴスフィンチ」をご紹介しましょう。

世界で唯一の吸血鳥

ハシボソガラパゴスフィンチは、ガラパゴス諸島のフェルナンディナ島、サンチャゴ島、ピンタ島、ヘノベサ島、ダーウィン島、ウォルフ島に生息します。

本来は木の実や昆虫などを食していますが、ダーウィン島とウォルフ島にのみ生息するハシボソガラパゴスフィンチの亜種は、他の鳥の血を吸う習性を持っています。

餌食となるのは同地に生息するカツオドリという大型の鳥で、ハシボソガラパゴスフィンチは仲間と協力してカツオドリの気を引き、背後から突いて流れ出た血液を吸い取るのです。