数々のコメディ映画を世に送り出し、「喜劇王」と称され、「世界三大喜劇王」の一人としても名高いチャップリン。映画は観たことのない人でも、彼の特徴的な姿は容易に想像できることでしょう。そんなチャップリンは、じつは一度だけ誘拐事件に巻き込まれたことがあるのです。

チャップリンの死後誘拐

チャップリンが亡くなったのは1977年のクリスマスのこと。88歳でその生涯を終えました。その悲しみからわずか数カ月後の1978年3月2日、なんとチャップリンの遺体が盗まれてしまったのです。

犯人は遺体のおさめられた棺ごと盗みだし、あろうことか妻であるウーナ夫人に対して現在の貨幣価値で1億円の身代金を要求したのです。チャップリンの遺産は240億円もあるといわれており、その遺産を狙った犯行でした。

しかし夫人は犯人の要求を飲むことはありませんでした。そして犯人はもう一度身代金の要求をするため、公衆電話から脅迫電話をかけていたところを、警察に見つかり、あっさりと逮捕されてしまったのです。