その名の通り、ホタルイカは蛍(ホタル)のように発光することから名付けられた、小さなイカです。光ることで外敵を寄せ付けそうなものですが、一体どこような目的で光っているのでしょうか。

ホタルイカが光る理由

ホタルイカは腕発光器、皮膚発光器、眼発光器という三種類の発光体を持ちます。その中でも腕発光と皮膚発光は、外敵を威嚇するためでもなく、求愛行動でもなく、光ることで外敵から身を守るために使われるのです。

まず腕発光ですが、触手の先にはそれぞれ3個の発光器が付いています。何かに触れると発光する仕組みになっており、光によって外敵を誘導し、すぐに消すことで外敵が自分を見失うようにしていると考えられています。

次に皮膚発光です。これは海底側にいる外敵が海面側にいるホタルイカを見ると、海面からの光の反射の効果でホタルイカの姿が見えなくなり、体の影を消すことが出来るのです。逆に海面側から海底側に向かって見た場合は効果が働かないため、体の海面側には発光器はほとんど存在していません。