たい焼きにも「天然物」と「養殖物」がある
魚は天然物と養殖物に分かれます。海や川で自然に育ったものを捕獲するのが天然物であり、人間の管理下におかれ、育てあげられたものが養殖物です。味や価値は天然物の方が上とされることが多いです。そしてなんと、魚の形を模した和菓子である「たい焼き」にも、天然物と養殖物があるというのです。
たい焼きの天然と養殖
たい焼きは明治時代に誕生し、本来は小麦粉を主原料とした生地にアンコを挟んだものですが、時代が進むにつれてカスタードクリームやチョコレートなども挟まれるようになり、人気が衰えることはありません。たい焼きが魚の形をしているのは、焼き上げる金型がその形をしているためですが、この金型は二種類あります。
一つは昔ながらの金型で、一つ一つが独立しているタイプです。一つの金型の重さは約2kgもあり、非常に手間がかかる金型です。そしてもう一つが、複数個のたい焼きが同時に焼き上がるように、一つの金型に複数の溝があるタイプです。
現在では多くのお店で複数個が同時に作れる金型が使用されていますが、老舗のたい焼き屋さんでは独立タイプも使われ続けており、専門店の間では独立タイプで作られたたい焼きを「天然物」、複数個同時に作られたものを「養殖物」と呼び分けているのです。