日本の庶民的な和菓子の代表として挙げられるのが「たい焼き」です。その名の通り、魚の鯛を模した形をしていますが、元々は鯛ではなく亀だったのです。

たい焼きのルーツ

たい焼きの発祥は東京麻布十番にある1909年創業のたい焼き専門店「浪花家総本店」だという説が有力です。現在でもたい焼きの老舗として有名・人気店であり続ける浪花屋も、当初は試行錯誤をしていました。

たい焼きは今川焼きが発展したものとされます。浪花屋も元々は今川焼きを販売していましたが、売れ行きが芳しくありませんでした。そこで、亀の形をした「かめ焼き」を考案。しかしこのお菓子もあまり売れなかったのです。

しかし諦めることはせず、高級魚であり、当時は庶民にはなかなか口にすることができなかった鯛の形としてかめ焼きをリニューアルさせたのです。これが大好評を得て、浪花屋は大成功を収めたのでした。