昔から「骨折すると骨は強くなる」と言われます。正確には、骨折した骨が元通りに再生することで骨は太く、強くなるというのです。この噂は本当なのでしょうか。

骨は折るほど強くなる?

骨折をした場合、折れた骨と骨の間に軟骨(仮骨)が形成され、徐々にその骨同士をくっつける働きをし、最終的には硬い骨へと再生されます。軟骨が形成されていく時点では、骨折箇所は炎症を起こしているため、何もしていないのに痛みを感じます。

このように骨が元に戻っていく中で、仮骨ができている間は確かに骨が太くなったように見えます。しかし時間をかけて骨が回復していくと、骨の太さや硬さは折れる前の状態に戻るため、一時的であることが分かります。

一時的ではあるものの、骨が太くなったようには見えますが、実際の強度はもろいため、骨が強くなるということもあり得ないのです。