料理人は沢山いますが、調理師は限られた人だけです。調理師とは、国家資格である資格試験に合格したものだけを指します。一般的にいう「調理師免許」を持った人のことです。外を歩けば大小さまざまな飲食店が軒を連ねています。これらの飲食店には必ず調理師免許を持った人がいると思われがちですが、実際はそうではありません。

調理師免許とは

複数人いる料理人の一人でも調理師免許を持っていればいいというわけでもなく、店の責任者(オーナー)が調理師免許を持っていればいいというわけでもありません。実は飲食店を開業するのに調理師免許は全く関係がないのです。

飲食店の開業に必要な資格は調理師免許ではなく「食品衛生責任者養成講習会修了証」です。一般的に「食品衛生責任者」と呼ばれるもので、その名の通り食品衛生に関する講習を受けた者を指します。

それでは調理師免許とは何なのかというと、「私は調理に関する技術を持っています」ということを証明する資格になります。しかしながら免許を持っているからといって調理師だけが行える特別な業務や調理は存在しません。あくまでも技術の証明です。

また、調理師免許を取得していれば、前述した食品衛生責任者になるための講習は免除されます。