氷上スケートの歴史と分岐
冬季オリンピックの人気種目でもあるスケート。スケートには美しさを競う「フィギュアスケート」と、速さを競う「スピードスケート」があります。歴史をさかのぼるとどちらのスケートも発祥は同じ時代であることが分かります。
階級の違いが生んだスケートの進化
氷上のスケートの歴史は非常に古く、原始時代には既にマンモスやシカなどの動物の骨を利用したブレード(刃)靴が発掘されています。そして時は過ぎ、中世ヨーロッパでは、スケートは貴族や庶民の中で娯楽として発展していきました。
しかし階級の違いによってスケートの発展は全く違う方向へと進化を遂げたのです。
フィギュアスケート
貴族階級の間では、いかに美しく、優雅に滑ることが出来るのかを競うようになりました。現代のフィギュアスケートは演技の美しさや技の難易度などで競われますが、かつては氷上にスケート靴を使ってスペードやハートなどの図形を描く競技として楽しまれていたのです。
スピードスケート
農民階級の間では、冬に凍った運河の上を、いかに早く移動することが出来るのかが競われるようになったのです。
このように、生きていく上での違いが、アイススケートの未来を変化させたのです。