宴会芸などを披露する際に、ひょっとこの面を被る人もいるでしょう。古くより続くあのユーモアのある顔は、どの世代にも面白い顔であると認識させるようです。ひょっとこは口をすぼめて横に曲げており、何とも言えない表情をしていますが、あれは何をしているところなのでしょうか。

ひょっとこのモデル

ひょっとこは、日本の舞楽に登場する「二の舞」に登場したのが始まりとされます。もちろんその面を被る役は滑稽なピエロ的な役を演じる者です。舞楽から始まり、神に奉納するための舞である神楽にもひょっとこは登場します。

「ひょっとこ」という語源が誕生したとされる有力な説は「火男」が転化したという説です。ひょっとこのモデルとなった人物が、かまどの火を守る役目をしていたことから、竹筒でかまどの火を吹いている様子を表しているといわれます。

面を被るときに手ぬぐいを頭に巻くのも、火の粉から頭を守るためであるといわれたら納得です。