赤外線は赤くない
赤外線というと暖かなイメージがあります。コタツやヒーターなど、赤外線が使われている暖房器具は沢山あります。ボワーっと光るオレンジ色に近い赤は、見ているだけでなんとも暖かな感じが伝わってきますが、実際の赤外線は赤くはありません。
赤外線はなぜ赤い?
光は人間の目に波長として届きます。人間が見ることの出来る波長で最も長い色が赤色で、これよりもさらに長い波長を持ち、電波よりも波長の短い電磁波のことを「赤外線」と呼びます。つまり赤色よりも波長が長いということは、人間の目には色として認識することは出来ないのです。
ではなぜ赤外線と名の付く商品は赤色の光を放つのでしょうか。それは人間が心理的に「赤は暖かい色」と思い込んでしまうところにあります。この心理効果を与えるために、赤外線にはわざと赤色の波長が付け加えられているのです。
テレビのリモコンやセキュリティのための赤外線センサーなどは、暖かなイメージを与える必要がないため、加色がされておらず、透明に見えるのです。