悪いことと分かっていて悪さをするのは「確信犯」ではない
「確信犯」という言葉は日常的によく耳にする言葉です。犯罪などの悪い意味によく使われますが、「そうなるだろうと分かっていながらされる行為」を指す、と思っている方が日本人の6割にものぼるそうです。しかし確信犯の本当の意味は違うのです。
確信犯の意味
「確信犯」とは、ドイツの刑法学者グスタフ・ラートブルフが提唱した法律用語で、本来の意味は「自分が行うことは良心に照らし合わせて正しく、社会や政府の命令、議会の立法こそが間違っている」と信じて行う犯罪のことを指します。
つまり自分自身の考えに“確信”をもって法を“犯す”というところから「確信犯」という言葉が生まれたのです。
反社会テロリズムなどがこの確信犯に該当しますが、彼らは自分たちの行いが世を正すと考えて行動をしています。その行為が法を犯すものなのか、処罰を受けるものなのかは問題ではありません。このような確信犯を理解するためには、動機などの内心面を理解することが大切なのです。
現代の日本においては「わざと悪いことをする」と捉われがちなこの言葉の意味、それは本人の立場からしたら真逆の意味になってしまっているのです。