電子レンジで氷をチンしても溶けない
もはや無くてはならない家電製品の一つとして「電子レンジ」があります。「チンする」という言葉も全国共通なのが面白いところです。どんなものでもすぐに温めてくれる優れものですが、冷たさの頂点とも言える氷をチンしてみるとどうなるのでしょうか。
今回は雑学では、氷を電子レンジで温めるとどうなるかをご紹介します。
電子レンジの仕組み
まずは電子レンジがどのようにして物を温めるかの仕組みを理解しましょう。
電子レンジで温めを開始すると、マイクロ波という電磁波が発射されます。この電磁波が食べ物にぶつかり、食べ物の中に含まれている微細な水分子を激しく振動させます。その回数はなんと毎秒24億5000回というから驚きです。この運動エネルギーによって、食べ物の内部から熱が加わって温かくなる仕組みです。
氷をチンしてみる
氷は水に比べて8000倍も熱に強いため、氷の温度は上がることなく、全く溶けないのです。
例えば表面が軽く溶けた状態で開始してみると、表面の固体から液体に変わった部分から温かくなって氷を溶かし始めます。
面白い実験として、水と氷をそれぞれ別の器に入れて同時にレンジで温めたところ、水の温度は上がりお湯になりましたが、氷は全く変わることなく固体を保っていたという実験データがあります。
実際に実験してみた結果
皿の上に氷を一つだけ乗せてレンジにかけてみたところ、およそ1分30秒で水になってしまった。次に氷を10個ほどお椀に入れて見たところ、氷はほぼ溶けることはなかった。
実際は氷がレンジの電磁波で直接的に溶けているのではなく、皿や容器が熱くなってしまい、その熱で溶けてしまっていた。実験の際は耐熱用の容器など、容器そのものが熱くならないものを使用したほうがよいでしょう。