節分の豆まきで炒り豆を使うのはなぜ?
「福は内、鬼は外」と言いながら豆を投げる。年の数だけ豆を食べる。など、節分には地域によって様々な言い伝えや行いがあります。そんな節分では、炒った豆をまくのが一般的ですが、それはなぜでしょうか。
節分とは
節分というと普通は2月3日を指しますが、そもそもは「季節を分ける」という意味があり、各季節の始まりの日である立春、立夏、立秋、立冬の前日を指す言葉なのです。「毎年2月3日が節分」なのではなく、あくまでも「立春の前日が節分」になるので、2025年以降はグレゴリオ暦のズレから2月2日が節分にあたる可能性が出てきます。
節分の豆まきは江戸時代から行われてきた習慣です。「穀物には生命力と魔除けの呪力が備わっている」、「鬼に豆をぶつけることにより邪気を追い払い、一年の無病息災を願う」という意味が込められています。この際使用される豆は炒り豆ですが、これにも理由があります。
炒り豆を使用するのは、旧年の厄災を負って払い捨てられるものであるため、撒いた豆から芽が出てはせっかく払った厄災が再び襲いかかってくる。それでは豆まきをする意味がなくなるからです。一度炒った豆からは芽が出ることはありません。