魚は焼く時に煙が大量に出てしまいます。今でこそ魚焼きコンロが当たり前のように普及していますが、昔は七輪を持って外で焼いていました。しかしこの七輪という器具、一体何が「七つの輪」なのでしょうか。

七輪の語源

七輪という名前が付いたのにはいくつか説がありますが、共通しているのは「七輪ではなく七厘」であることです。「厘」とは数の単位であり、1の1000分の1の単位です。1厘は0.001であり、7厘は0.007ということになります。

このことから、7厘というわずかな金額で調理ができることや、わずかな重量の墨で調理ができるといったところから、この器具は「七厘」と呼ばれるようになり、次第に「七輪」に転化していったのです。

今ではレジャーや焼肉店などでしか使用する機会がなくなったせいか、七輪で焼いた魚や肉はどこか特別な味わいがする気がします。