イギリスの首都ロンドンを象徴する建物として、誰もが時計台の「ビッグベン」を想像することでしょう。しかし時計台の名前と思われている「ビッグベン」ですが、これは大いなる誤解なのです。

ビッグベンとは

「ビッグベン」と呼ばれている時計台は、イギリスの国会議事堂であるウェストミンスター宮殿に連なって建っています。1843年の着工から16年もの歳月をかけ、1859年に完成しました。この時計台の正式名称は「エリザベス塔」と呼びます。「ビッグベン」という名称は、このエリザベス塔に付けられている最も大きな鐘に付けられた愛称だったのです。

ちなみに「エリザベス塔」という名称が付けられたのは比較的最近の話で、2012年6月26日に女王エリザベス2世の在位60周年を記念して、「クロックタワー」という何のひねりもない名称から「エリザベス塔」へと改名されたのです。

「ビッグベン」という名称の由来は、工事責任者であり、国会議員であったベンジャミン・ホールにちなんで名付けられた説など諸説あり、どの説が有力であるかは定かではありません。

ちなみに「ビッグベン」が打ち鳴らす鐘の音は、日本の小学校などでお馴染みの「キーン、コーン、カーン、コーン」というメロディで、この曲の正式名称は「ウェストミンスターの鐘」という名前です。