犬はなぜ臭い匂いに悶絶しないのか
犬の嗅覚は人間の嗅覚と比べて100万~1億倍の強さを持っていると言われています。人間の鼻でも臭いものを嗅いでしまった時には気持ちが悪くなるものですが、なぜ犬は平気なのでしょうか。
今回の雑学では、犬の嗅覚についてご紹介します。
臭いはどのように感じるのか
鼻には、臭いを感じるための「嗅細胞」と呼ばれる細胞があります。人間にはこの嗅細胞がおよそ500万個程ありますが、犬にはなんとその40倍、二億個もの嗅細胞を持っています。また嗅細胞自体の大きさも、人間と比べると23倍も大きいと言われています。
嗅細胞の数が多いからといって、臭いを強く感じるわけではないのです。
犬を散歩していると、あちこちの臭いを嗅ぎまわる事が多いです。これはその場所にマーキング(おしっこ)をした他の犬の情報を、臭いから感じ取っているのです。つまりは詳細な情報を臭い一つから得ることが出来るのです。
人間で例えるならば、牛肉と豚肉の生肉の臭いだけを嗅いで、どちらが牛肉か豚肉かを判別できる方はそういないでしょう。しかし嗅細胞が多く発達することで、さらなる細かな臭いの違いを嗅ぎ分けることができ、臭いの情報量が多く入手できるのです。
つまり人間が臭いと思うものを犬が嗅いだとしても、その臭さは人間と変わりないのかも知れません。しかし人間には体感できないほど沢山の種類の臭いを吸引することは間違いありません。もしかしたら、人間が臭いと感じる臭いは、犬に取ってはいい香りなのかも知れないのです。