現在、世界中には約5000種類もの犬種が存在するといわれています。大きさや姿形は違っても、イヌとしての特徴はどの犬種も共通しています。しかし今回ご紹介するイヌは、これらのどれにもない変わった特徴をいくつも持っているのです。

世界一の変わり者

そのイヌの名は「ノルウェイジアン・パフィン・ドッグ」。ルンディやパフィナーとも呼ばれます。ノルウェー原産で、スピッのような顔立ちをしており、体高約38cm、体重約7kgの小型犬です。このイヌが他のイヌと明らかに違う点がいくつかあります。

まず指の数です。イヌは5本の指を持ちますが、このイヌは6本の指を持ちます。耳は立っていますが、水中などでは水の侵入を防ぐために自在に耳を折りたたむことができます。他にも体の柔らかさが特徴的です。前脚は左右90度に開く事ができ、顔の向きはそのままで首を後ろに倒すことができ、背中に頭がくっつきます。

そもそもノルウェイジアン・パフィン・ドッグは、断崖絶壁に住むパフィンという鳥を狩猟するためだけに改良された犬種で、その指や体の柔らかさを利用してロッククライミングをし、パフィンを捕らえていたのです。

その変わった特徴の多さから、イヌに分類しないほうがいいのではと議論されたこともありますが、これは否定されました。