カモノハシの不思議な生態
カモノハシと言われても、名前は知っていても日本ではあまり身近な動物ではありません。ビーバーにカモのくちばしを付けたような姿をしており、川や湖などに生息している哺乳類です。そんなカモノハシの不思議な生態とエピソードをご紹介しましょう。
カモノハシの生態
カモノハシはオーストラリア東部の限られた地域にしか生息していません。1798年にヨーロッパ人によって初めて発見され、その奇怪な姿に「誰かがビーバーのような動物の体にカモのくちばしを縫い付けた物である」と考え、縫い目を探したというエピソードが残っています。
水辺に生息するだけあり、水かきが発達しているのですが、なんとこの水かきから生えている爪からは毒が分泌されているのです。しかもメスの爪には毒は存在せず、オスの爪だけに毒が存在するのです。
この毒で外敵を弱らせるのですが、致死にならないまでも人間もこの毒におかされると、かなりの激痛が走るといわれています。
さらにカモノハシは、哺乳類としては非常に珍しい、卵を産む動物です。一回の出産で1〜3個の卵を産み落とし、その大きさは約17cmと小さいもの。孵化した後はメスの授乳によって成長しますが、カモノハシは哺乳類なのに関わらず乳首がなく、腹部の乳腺から母乳が分泌されるのです。
哺乳類としての例外を数多く持つカモノハシ。果たして本当に哺乳類なのでしょうか。