牛の胃袋には磁石が入っている
牧場で飼育されている牛の胃袋には、実は磁石が入っています。これは牛の健康を考えて、人間の手によってあえて入れられているのです。
磁石は何のためにある?
牛は牧草だけを食べているイメージがあります。それは間違いではありませんが、何かを口にした時に「あれ?おかしな物を口にしたぞ」と思っても吐き出すことはなく、飲み込んでしまうのです。また、牛は鉄を舐める習性があり、釘などの異物も平気で飲み込んでしまうのです。
牛の胃袋は四つありますが、その内の二番目の胃袋では常に胃に入った食べ物をかき混ぜる動作を繰り返しています。もし第二胃袋に釘などの鋭利な物が混入してしまうと、胃袋や腸壁に刺さって、最悪の場合には死に至ってしまいます。
これを解決するため、第一胃袋に磁石を飲み込ませておくのです。そのままでは飲み込んだ鉄が大量に溜まってしまうことになるので、胃の中に飲み込ませた磁石よりも強力な磁石を使って、定期的に体外に排出させています。