最近では野生のホタルを観察するのには、ホタルを飼育するために整備された環境か、昔ながらの自然が残った地域に行くくらいしか手段がなくなってきています。ホタルの種類は少ないと思われがちですが、世界中には約2000種類、日本国内だけでも約40種類のホタルが存在します。

成虫のホタルのエサ

その中でもゲンジボタルは日本を代表するホタルであり、ホタルといえばゲンジボタルを指していることが一般的です。

ホタルが幼虫から成虫になるまでの期間は約9ヶ月で、幼虫の間に「カワニナ」という貝をたくさん食べて成長します。

成虫になったホタルの寿命はわずか1〜2週間ほどですが、その期間はホタルは全くエサを食べません。口にするのは夜露のみなので、糞もしません。これは成虫になって口器が退化するためで、池の水さえも飲むことができず、少量の水分を補給することしかできなくなるためです。

幼虫時代に食べたカワニナの栄養分だけで成虫時代を過ごすのですが、メスの方がオスよりも体が大きいため、よりたくさんのカワニナを食べていることから、寿命もメスの方が長いといった特徴があります。