フグには強力ながあることはご存知の通りですが、貝にも毒がある種類がいます。アサリやホタテ、カキなどの二枚貝が持つ毒のことです。

直球なネーミング

二枚貝が有毒なプランクトンを食べることで毒化し、その貝を人間が食べることで食中毒を起こす場合があります。この貝毒の種類は、主に麻痺性貝毒、下痢性貝毒などがあります。

麻痺性貝毒は食べてすぐに体に異常があらわれ、麻痺・頭痛・めまい・吐き気・呼吸困難を引き起こす神経性の食中毒です。対して下痢性貝毒は、嘔吐・下痢・腹痛を伴う急性の胃腸炎を起こします。

強力なフグ毒、そしてこの貝毒の強さを表す単位が「マウスユニット(MU)」と呼ばれるものです。

その名の通り、フグ毒・貝毒を実験用のネズミに対して投与し、どの程度で死亡してしまうかで定義された単位です。1MUの定義は次の通りです。

体重20gのマウスに毒性物質を腹腔投与した際、麻痺性貝毒では15分、下痢性貝毒では24時間、フグ毒では30分で死亡させる毒の量

毒の種類などによって個人差はありますが、体重60kgの人間が死亡するには3,000~20,000MU必要であるといわれます。