出産はオスの役目?タツノオトシゴの真実
その姿がまさに竜の姿に似ていることから名付けられた「タツノオトシゴ(竜の落とし子)」。馬の姿にも似ていることから海馬(うみうま・かいま)という別名もあります。英語でもタツノオトシゴをSea Horse(シーホース)と訳します。
そしてこのタツノオトシゴには、人間ではありえない「オスが出産する」という話があります。
今回の雑学は、この謎を深く追求してみましょう。
タツノオトシゴの驚きの出産
外見からは分かりづらいですが、タツノオトシゴはれっきとした魚類に属します。魚類の繁殖方法として、例外を除いてはほぼ全ての魚類は産卵によって子孫を繁栄します。
タツノオトシゴも例外なく産卵を行う生物ですが、その方法が他の生物とは違っていたのです。
結論から言うと、他の生命体同様、出産を行うのはメスの役割です。しかしメスは卵を体外に排卵するのではなく、オスの体内にある育児嚢(いくじのう)の中に出産を行います。
オスはこの育児嚢の中で稚魚になるまで卵を育て、卵の殻を破った稚魚となった子ども達を体外に排出します。
この姿から、タツノオトシゴのオスが出産するという話が広まったのでした。