東京の下町で誕生したとされる「もんじゃ焼き」は、鉄板の上で生地を伸ばし、文字を描いて子ども達に教えていたことから「文字焼き」という言葉が転訛したものです。昔は子ども達がおやつ感覚で食べていたものが、全国に広く知れ渡ると、食事として食べたりお酒のあてとして食べられたりと、一般の家庭でも簡単に作れるのが良い所でもあります。

もんじゃ焼きの作り方

もんじゃ焼きはゆるく溶いた小麦粉と好きな具材を混ぜて、鉄板に広げて焼くだけです。お好み焼きと同じような作り方ですが、お好み焼きの生地に対して非常にゆるい生地であるため、生地が鉄板の上に広がってしまいます。一般的には、その広がりを防ぐため、お椀から具材だけをすくって丸く土手を作り、その中央に汁を流し込むといった方法が取られます。

しかし、この土手を作る意味は実はほとんどありません。

テーブルに備え付けられた昔の鉄板は今の鉄板のようにフチがなく、テーブルとの境目に溝がありました。その溝に生地が流れていかないようにと考えられたのが、土手を作る方法だったのです。

家庭ではほとんどの場合はホットプレートを使うことになるでしょうし、生地が広がってしまったとしてもさほど影響はありません。土手を作ったからといってもんじゃの味が変わるということはないのです。