トンカツは豚肉を小麦粉などにまぶして油で揚げた料理です。トンカツ専門店も多く存在し、ご飯と味噌汁、お新香などと相性が良い和食料理という印象があります。しかしトンカツのルーツはフランスにあるようなのです。

トンカツの発祥

トンカツの「トン」は「豚(ぶた)」の音読みで、「カツ」はフランス料理の「コートレット」の英語読みである「カットレット」からきています。コートレットはスライスした仔牛肉に粉をまぶして炒めるようにして焼く料理で、それを日本風にアレンジしたのが「カツレツ」になります。

カツレツがフライ調理なのに対し、トンカツはディープ・フライと呼ばれる調理法がとられます。ディープ・フライは油に食材をどっぷりと浸けて揚げる方法のことです。

1899年に、東京の銀座にある洋食店「煉瓦亭」において、ディープ・フライ調理を用いたカツレツが提供され、これが日本におけるトンカツの起源ともいえます。

つまりトンカツは、日本人の口に合うように改良されたコートレットの、更に改良版といえる料理でしょう。むしろそこまで変化が加われば、和食であるといっても良いのではないでしょうか。