乾電池には3電池や単1電池など複数の種類がありますが、先頭についている「単」は何を意味しているのでしょうか。

今回の雑学では、乾電池についての豆知識をいくつかご紹介します。

なぜ「乾いた電池」なのか

電池の中には電解液と呼ばれる電気の元が入っています。昔の電池は液体またはゲル状の電解液を使っていたため、液漏れが発生してしまいます。そこで電解液を石膏で固めて液漏れがしない電池の開発がされました。今までの電池と違って電解液が漏れないところから、「漏れない=乾いた」電池ということで、「乾電池」と名付けられたのです。

単○電池の「単」の意味

これは「単位電池」の略です。

昔の電池は強い電力を必要とする場合、複数の電池を一まとめにして作られていました。目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、長方形の電池を見たことがありませんか?現在でも「9V電池」として販売がされています。あの中を開けてみると、単6電池が6本入っていたりします。このような電池を「積層電池」と呼びます。

一方「単位電池」は、一つの電池で出来ている事を意味しています。「単」に続く数字は電池の大きさを表しており、単1~単6まで存在します。数字が小さい方が容量が大きいため、パワーが強いといえます。

「単○電池」という単位は日本独自のものであり、アメリカや国際規格では異なった呼び名をします。

日本 アメリカ 国際規格
単1形 D R20
単2形 C R14
単3形 AA R6
単4形 AAA R03
単5形 N R1
単6形 AAAA R8D425

国際規格ではRの前に電池の種類を付けて表してます。例えばアルカリ電池の単3形の場合は「LR6」となります。何も記号の付かない「R6」はマンガン電池を意味します。

アルカリ乾電池とマンガン乾電池の違い

内容の違いと、それぞれが持つ特質が異なります。

アルカリ乾電池

電解液としてアルカリ性の水酸化カリウムが使用されています。
パワーが強い上に長持ちが特徴です。デジタルビデオカメラやオーディオ機器など、強い電力が必要な機器に使用することで、安定した正常な動作を実現します。

マンガン乾電池

電解液として塩化亜鉛、または塩化アンモニウムが使われています。
電力は弱いですが、使用しない間は電圧が回復していく特徴があります。懐中電灯やリモコンなどの電池として使用するのが望ましいです。