エレベーターに鏡が備え付けられている本当の理由
全てのエレベーターではありませんが、多くのエレベーターには入り口正面の壁に鏡が備え付けられているものがほとんどです。到着までのちょっとした合間に身だしなみを整えることもあるでしょうが、本当はそんなことのために設置されているわけではありません。
エレベーターの鏡は誰のためのもの?
エレベーターに乗る際は、必ずと言っていいほど入口側に向かって立ちます。操作パネルが正面にあり、現在何階を通過しているのかの表示も正面にあるため、当然と言えるでしょう。しかし混雑時など、容易に正面に向き直ることのできない方がいます。それが、足の不自由な障がい者、つまりは車椅子を利用している方です。
エレベーターに設置されている鏡の本当の使い方は、車椅子利用者がバックでエレベーターを出る必要がある際、後方確認をしやすくするためのものなのです。
エレベーターを呼ぶ際のボタンでも、通常のボタンの下に車椅子マークのついたボタンが用意されている場合があります。これは車椅子に乗っていてもボタンが押しやすい高さにあることはもちろんのこと、このボタンを押すことで鏡が設置されたエレベーターが到着するようになっているのです。
車椅子利用者がエレベーターを使っている場面に遭遇した場合は、乗降車を手伝ってあげるか、不便にならないように鏡の前から退いてあげるなどの気遣いを忘れないようにしましょう。