箸食は世界三大食事法であり、日本だけではなく中国や韓国、台湾、ベトナムなどで見られ、世界中の約30%は箸食であるとされています。日本では一般的に木製の箸を使いますが、韓国ではステンレス製のが印象的です。なぜ同じ箸食で箸の素材の違いが出たのでしょうか。

ステンレスは代替品

韓国の箸の素材は現在ではステンレス製が主になっていますが、もともとは銀で作られていました。銀はヒ素などの毒物に触れると黒く変色する性質があります。その昔は食事に毒を混入して毒殺を企む者がいました。そのため、銀の食器を使って毒を見破るという対策が取られていたのです。当然、銀では製造にコストがかかってしまうため、毒の心配がなくなった現代では、同じ銀色のステンレスを用いた箸が作られることになったのです。

ちなみに中世ヨーロッパでも同じ理由から、銀の食器が使われていました。