自転車を乗っていると、前方に道を塞ぐように歩行者がいる場面がよくあります。この際に、後ろから自転車が通りますよという意味を込めて、ベルをチリンチリンと鳴らす人もいるでしょう。しかしこれは下手をすると犯罪になってしまうことがあるのです。

ベルとクラクション

自転車のベルはいわば車でいうところのクラクションに相当するでしょう。車のクラクションも、危険を感じた場合や警笛を鳴らす必要のある標識がある場所以外でむやみに鳴らすことは禁じられています。自転車のベルもこれと同じなのです。

後ろから来る自転車に気付かないというのは歩行者側に危険があるわけで、自転車側は減速や停止をすれば良いことになります。さらにいえば、本来自転車は歩道を走ってはいけないといったルールもあります。ただし必ずしも歩道を走れないわけではありません。しかし優先されるのは歩行者であることは間違いありません。

間違いがないのは、歩行者が自転車の走行を妨げてはならないのではなく、自転車が歩行者の通行を妨げてはならないのです。もしこのルールを守らずにむやみにベルを鳴らすと、道路交通法第54条 第2項に違反する可能性があり、犯罪行為と捉えられてしまいます。