晴れを願って軒先に吊るすてるてる坊主は、中国の「掃晴娘(サオチンニャン)人形」がルーツと言われています。この人形はホウキを持った女の子で、このホウキを使って雨雲を払い除けるという意味があります。

てるてる坊主の正しい吊るし方

日本のてるてる坊主は、ティッシュや白い布を丸めて、輪ゴムや紐などで顔と胴体を区切った人形で、多くの場合はニッコリと笑みを浮かべた顔を描きます。しかし本来のてるてる坊主は最初から顔を描いてはいけません。

江戸時代の文献によると、のっぺらぼうの状態で吊るしておき、願いが叶ったら目を描き入れるダルマのように、無事に晴れたら顔を描くのが正しいとされます。

また、役目を終えたてるてる坊主には、お酒を供えたり、川に流して供養するといったことをしていたとされます。確かに願いを込めながら作ったてるてる坊主を、役目が終わったからといってポイッと捨ててしまうのはなんだか悲しい気持ちになるかもしれません。