同じ「たい」と読む大西洋と太平洋。なぜ同じ字で統一しないのでしょうか。

今回の雑学では、大西洋と太平洋のそれぞれの持つ文字の意味をご紹介します。

太平洋と大西洋のネーミング起源

それぞれの言葉が作られた語源は英名が由来となっています。

大西洋

英名は「Atlantic Ocean(アトランティック・オーシャン)」で、日本語に訳すと「アトラスの海」となります。このアトラスとは、ギリシャ神話に登場する神様のこと。ヨーロッパに深く根付いている神話である。

日本はギリシャ神話とは縁が浅いため、日本人でも分かる名前を付ける必要がありました。そこで、「ヨーロッパ大陸の西の海」ということで、「大西洋」と名付けられたのです。

なぜ「大西海」ではなく「大西洋」なのかというと、「洋」という字は「大きな海」という意味が含まれています。大西洋はヨーロッパとアメリカの間にある非常に大きな海域のため、「洋」の字があてられました。

太平洋

英名は「Pacific Ocean(パシフィック・オーシャン」」で、日本語に訳すと「平和な(穏やかな)海」となります。

これはかつての大航海時代に活躍した海洋探検家のマゼランが、「この海はなんと穏やかなのだろう」と感じたことから名付けられました。

平和で穏やかな意味を持つ言葉、それこそが「太平」という言葉です。天下太平ともいうように、世の中が平和であるという意味を持っています。

またこの海も広く大きいため、海ではなく洋の字があてられ「太平洋」という名前が誕生したのです。