綱引きの掛け声「オーエス」の意味と語源
運動会の定番種目でもあり、かつてはオリンピック競技としてまで世界中で人気のスポーツの綱引き。
綱を引っ張るタイミングを合わせるために「オーエス、オーエス」と掛け声を発しますが、この言葉の意味や語源などはご存知でしょうか。
綱引きの起源
綱引きは世界各所で起源が点在していますが、日本における綱引きは歴史が古く、古来から主に神事として現在まで継がれています。
平安時代末期(1190年頃)に描き始められた、日本最古の漫画としても有名な「鳥獣人物戯画」にも、綱引きをしている様子が描かれています。
「オーエス」の由来
確実な根拠のある説は存在しないものの、最も有力な説として知られているのは、フランス語の「oh hisse(オーイス)」からきているというもの。
明治初期にスポーツとして認知され始めた綱引きは、海外チームとの交流戦も行われていたようです。そこで、イギリス人の指導を受ける際に掛け声として発せられた「オーイス」が、日本人の耳には「オーエス」に聞こえた。というのが由来となっています。
「hisse」の動詞である「hisser」は、「(物を)持ち上げる、引っ張る」という意味で、「oh hisse」を日本語に訳すと「せーの」や「よいしょ」といった意味になります。