線路には必ず大きめの砂利が敷き詰められています。恐らくはレールを固定している目的もあるのでしょうが、悪い子やカラスなどの動物によってレール上に石を置く、いわゆる置き石が問題になっています。それならば砂利を敷かないでコンクリートなどで固めればいいと思うのですが、何か意味があるのでしょうか。

今回の雑学では、線路にしいてある砂利の役割についてご紹介します。

砂利の力をあなどってはいけない

レールの下には枕木と呼ばれる太い木が等間隔に設置されています。これはレールを固定する役割を担っているのですが、砂利はこの枕木が下に沈まない役割を持っています。それならば尚更、コンクリートの方がいいのではと思いがちですが、砂利はこれ以外にも大きなメリットを生んでいます。

それが、電車とは切っても切れない騒音問題です。砂利と砂利の間に隙間があくため、振動音を吸収して騒音を抑えてくれるのです。また、衝撃で砂利が砕けることがありますが、これも騒音の吸収に一役買っています。

ただし砂利にはメンテナンスが必要で、たまにドリルでかき混ぜてあげる必要があります。地下鉄では、このメンテナンス作業が難しい事と、周りに民家がないという理由などから、砂利ではなくコンクリートでレールを固定しています。