狭い知識に捉われてしまうこと、世間知らずな様を喩えて「井の中の蛙(かわず)」といいます。正式には「井の中の蛙、大海(たいかい)を知らず」ということわざですが、このことわざには続きがあり、その続きの有無でまるで別の意味にとれるのです。

井の中の蛙は愚かものか?

このことわざは中国の思想家である荘子の書いた書物に登場する言葉で、井戸の中が世界の全てだと思っているカエルは、今みえている部分や考え方しか物事を捉えることができないという、とてもネガティブな意味のことわざです。

このことわざが中国から日本に伝わった後、実は「されど空の蒼さを知る」という続きの文章が加えられました。

狭い世界に閉ざされながらも、だからこそ見える部分や気付きにくいところに気付くことができるという、ポジティブな意味が追加されたのです。