焼き鳥といえばニワトリの肉ではなかった
居酒屋でお酒のつまみとして、またはご飯のおかずにも、何にでも万能な焼き鳥は今やコンビニでも気軽に手に入る定番のメニューです。日本では古くから焼き鳥の文化が根付いていますが、かつては焼き鳥といえばニワトリの肉ではありませんでした。
焼き鳥の主役
焼き鳥の歴史は古いですが、江戸時代になると多くの品種の鳥の肉を食べるようになり、より一層焼き鳥の文化が繁栄しました。中でも焼き鳥といえばスズメの肉が代表的でした。
スズメは日本人の生活のそばにいつもいますが、稲作を営んでいる農家にとっては天敵でもあります。江戸時代に入ると田んぼの数は増加し、それに伴って稲を食べてしまうスズメは天敵とされてきました。そこでスズメを捕らえて焼き鳥にしたのです。しかしスズメの減少、猟師の高齢化など様々な理由から、徐々に焼き鳥の主役は安価なニワトリへとシフトしていきました。
現在でも郷土料理のようなものとしてスズメの焼き鳥を食べられる地域はあります。小鳥の中では美味しい部類に入るという情報もありますし、気になる方は調べてみる価値はありそうです。