缶入りのお茶は炭酸でもないのになぜプシュっと開くのか
缶入りのお茶のフタを開けると「プシュ」っという音とともに開封されます。炭酸飲料であれば理屈は分かりますが、なぜお茶の缶でも音がなるのでしょうか。そしてペットボトルのお茶はどうなっているのでしょうか。
今回の雑学では、お茶の缶に仕組まれたアイディアについてご紹介します。
製品の品質を保つための仕組み
お茶(緑茶)は酸化が早い食品で、酸化によって味や品質が劣化していってしまいます。ではどうなると酸化してしまうのでしょうか。それは字のごとく、酸素つまり空気に触れることにって食品の酸化が進んでしまうのです。
そこで缶入りのお茶にある工夫がなされました。常温では無味無臭で人間に全くの無毒である窒素を、缶の中に充填したのです。空気中の80%を占める窒素を噴射することにより、酸素を追い出しているのです。缶のフタを開けた時にプシュっという音がするのは、充填されていた窒素が外へと抜けだしているのです。
ペットボトルはプシュっとならない?
緑茶飲料の大手メーカーである伊藤園に問い合わせたところ、現在のペットボトル飲料には窒素は含まれているとの回答をいただきました。酸素に触れさせないための最低限の量の窒素を入れているため、開けてもプシュっという音は聞けないのだそうです。