カタツムリはどのタイミングで殻をかぶるのか
カタツムリから殻をとるとナメクジになる。とお思いの方が多いのでしょうが、カタツムリとナメクジは全く別の生き物です。カタツムリは渦巻状になった殻を背中に背負っていますが、これはいつから背負い始めるのでしょうか。
カタツムリとヤドカリは仲間?
カタツムリは昆虫のイメージが強いですが、実は陸に生息する巻き貝の一種なのです。貝を背負う生物といえば、代表的なものが「ヤドカリ」でしょう。ヤドカリは成長に合わせて住処である貝を引っ越しします。まさに「宿を借りる」、ヤドカリなのです。カタツムリはというと、生涯引っ越しをすることはありません。というのも、カタツムリの殻の中には血も通っていれば臓器も収納されており、体の一部であるからです。
ヤドカリは生まれた時には当然、貝を背負って生まれてくるわけではありません。しかしカタツムリの場合は生まれた瞬間から小さな殻を背負って生まれてきます。この殻の正体は体からしみ出した石灰分によるもので、成長とともに大きくなっていきます。ホタテやアサリなどの貝類と同じと考えたほうがしっくりきます。貝の中身を貝から剥がしてしまうと死んでしまうように、カタツムリも無理矢理に殻から剥がしてしまうと死んでしまう場合があるのです。
ちなみに冒頭でカタツムリとナメクジは別の生き物といいましたが、実はナメクジは元々は殻を持っており、その殻が退化してなくなってしまった種族なので、ナメクジも陸に生息する巻き貝の仲間なのです。