お墓参りの際に墓石に水をかける本当の意味
宗派やその家の習慣によっても異なりますが、テレビドラマなどでも桶に入った水を柄杓ですくって墓石に水をかけるシーンがよく見られます。これは墓石をキレイにしているわけではないのです。
死後の世界
仏教の考え方では死後、6つの世界に輪廻すると言われています。
- 天道 – 天国に住まう人達の世界
- 人間道 – 今生きている人間の世界
- 修羅道 – 阿修羅の住む世界で、常に争いがある世界
- 畜生道 – イヌやネコ、いわゆる動物界
- 餓鬼道 – 飢えと乾きに悩まされる、下等な鬼の世界
- 地獄道 – 罪を償わせるための世界
あまり聞き慣れない言葉もあると思いますが、ここでは餓鬼道の考えがお墓にお水を与える意味と繋がります。
お墓に水をかける本当の意味
前述した通り、餓鬼道は飢えと乾きに悩まされる世界です。餓鬼道では水を飲むことも許されないのですが、唯一水分を補給する方法、それが祖先が墓にかける水なのです。この事から、お参りの日に雨が振っていようが、柄杓からすくった水をかけてお参りをするのです。
必ずしも先祖が餓鬼道に落ちているとは限りませんが、可能性がある限りは先祖を想って最善を尽くしているというワケです。