ユーロ紙幣に描かれている建造物は
ヨーロッパで使用されている通貨であるユーロには7種類の紙幣があり、その全ての紙幣には統一されたデザインがあります。お札の表面には「窓」を、裏面には「橋」をイメージしたデザインが施されていますが、その描かれた全ての建造物は架空のものなのです。
ユーロ紙幣のデザイン
ユーロ紙幣のデザインは欧州連合規模で行なわれた公募で集められ、数ある案の中からオーストリアのロベルト・カリーナのデザインが採用されました。紙幣は5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類あり、「ヨーロッパのそれぞれの時代と建築様式」を主題とした建造物が描かれています。
それぞれの時代の建築様式を元に、次のように各ユーロ紙幣にテーマを与えて描かれています。
ユーロ紙幣のテーマ
5ユーロ – 古典建築
10ユーロ – ロマネスク建築
20ユーロ – ゴシック建築
50ユーロ – ルネサンス建築
100ユーロ – バロック・ロココ建築
200ユーロ – アール・ヌーヴォー
500ユーロ – 現代建築
ユーロ紙幣に描かれている建造物は、ヨーロッパ内の名所旧跡を連想させるように描かれていますが、その全てが架空の建物なのです。これは一つの国を特定しないためとされます。例えばフランスのエッフェル塔を描いてしまうと、他の国から「なぜフランスだけ紙幣になるんだ」といった批難が寄せられるかも知れません。全ての国を平等に扱うための工夫なのです。